マラソンは、体力や精神力を高めるだけでなく、自分の限界に挑戦することで自信や達成感を得ることができるスポーツです。
しかし、マラソンは簡単にできるものではありません。適切な始め方や目標設定が必要です。
そこで、この記事では、マラソンに挑戦したいあなたへ、始め方から目標設定までのステップを紹介します。この記事を読めば、マラソンの基礎知識や練習方法、大会の選び方などがわかります。
それでは、早速見ていきましょう。
ステップ1:自分のレベルを把握する
まずは、自分の現在のランニングレベルを把握することが大切です。ランニングレベルとは、以下のような要素で判断できます。
- ランニング歴:ランニングを始めてからどれくらい経っているか
- ランニング頻度:週に何回、何分くらい走っているか
- ランニングペース:1kmあたりにかかる時間
- ランニング距離:一度に走れる最長距離
これらの要素を参考にして、自分が初心者、中級者、上級者のどれに当てはまるか判断しましょう。以下の表は一例です。
レベル | ランニング歴 | ランニング頻度 | ランニングペース | ランニング距離 |
---|---|---|---|---|
初心者 | 3ヶ月以下 | 週1回以下 | 7分/km以上 | 5km以下 |
中級者 | 3ヶ月以上 | 週2〜3回 | 6〜7分/km | 5〜10km |
上級者 | 6ヶ月以上 | 週4回以上 | 6分/km以下 | 10km以上 |
自分のレベルを把握することで、次のステップである目標設定や練習計画に役立ちます。
ステップ2:目標を設定する
次に、マラソンに挑戦する目的や目標を明確にしましょう。目的や目標は人それぞれですが、以下のようなものがあります。
- 健康維持やダイエットのため
- 自己記録の更新やタイムアップのため
- 挑戦精神や達成感を味わうため
- 友人や家族と一緒に楽しむため
目的や目標を決めることで、モチベーションを高めたり、適切な大会や距離を選んだりすることができます。また、目標は具体的かつ達成可能なものにしましょう。例えば、「フルマラソンを完走する」「サブ4を達成する」「ハーフマラソンで2時間以内にゴールする」などです。目標が曖昧だと、練習にも集中できませんし、達成感も得られません。
ステップ3:大会を選ぶ
目標を設定したら、エントリーする大会を選びましょう。大会の選び方は、以下のようなポイントに注意してください。
- 距離:自分の目標やレベルに合った距離を選ぶ。初心者は10km以下から始めるのがおすすめ。
- 時期:走りやすい春や秋の大会を選ぶ。夏や冬の大会は暑さや寒さに注意する。
- 規模:初心者は小規模でアットホームな大会を選ぶ。大規模な大会は抽選や混雑に注意する。
- 制限時間:自分の目標タイムに余裕のある制限時間の大会を選ぶ。制限時間がない大会もある。
- コース:平坦で走りやすいコースを選ぶ。起伏や曲がりくねりが多いコースはタイムが出にくい。
大会を選んだら、早めにエントリーしましょう。人気の大会はすぐに定員に達することがあります。また、エントリーしたら、その日程をカレンダーに記入しておきましょう。これから練習計画を立てるときに参考になります。
ステップ4:練習計画を立てる
大会までの期間を逆算して、練習計画を立てましょう。練習計画は、以下の4つのフェーズに分けて考えるとよいでしょう。
- 導入期:体を慣らすためにゆっくりペースで走る。距離や頻度を徐々に増やす。
- 改善期:基礎体力を高めるためにインターバルやテンポ走などのメニューを取り入れる。
- 鍛錬期:レースペースに近い速度で長距離走を行う。30km以上走れるようにする。
- 調整期:レース直前は負荷を減らして体調を整える。ストレッチやマッサージなどでケアする。
各フェーズの期間は、自分のレベルや目標タイムによって異なりますが、一般的には以下のような割合で考えるとよいでしょう。
フェーズ | 期間 |
---|---|
導入期 | 大会までの25% |
改善期 | 大会までの25% |
鍛錬期 | 大会までの40% |
調整期 | 大会までの10% |
例えば、6ヶ月後にフルマラソンに出場するとしたら、導入期と改善期は各1.5ヶ月、鍛錬期は2.5ヶ月、調整期は0.5ヶ月という具合です。このようにフェーズごとに目安を決めておくと、練習計画が立てやすくなります。
ステップ5:練習を実行する
練習計画を立てたら、実際に練習を実行することが大切です。練習を実行するときには、以下のようなポイントに注意してください。
- 練習の質と量のバランスをとる:練習は多ければ多いほど良いというものではありません。過度な練習はケガや疲労の原因になります。自分の体調や目標に合わせて、適切な距離やペース、回数を決めましょう。
- 練習の種類を変える:同じメニューばかりでは飽きてしまうだけでなく、効果も減少します。インターバルやテンポ走、ロング走など、様々な種類の練習を取り入れましょう。それぞれの練習には以下のような効果があります。
- インターバル:高速で走る区間と低速で走る区間を交互に繰り返す練習です。スピードや持久力を高める効果があります。
- テンポ走:レースペースより少し速いペースで一定距離を走る練習です。乳酸耐性や心肺機能を向上させる効果があります。
- ロング走:レース距離に近い距離をレースペースより少し遅いペースで走る練習です。筋力や脂肪代謝を強化する効果があります。
- 練習の前後にウォーミングアップとクールダウンをする:ランニングを始める前には、筋肉や関節をほぐすためにストレッチやジョギングなどのウォーミングアップをしましょう。ランニングを終えた後には、心拍数や体温を下げるために歩いたりストレッチしたりするクールダウンをしましょう。これらの準備運動と回復運動は、ケガや筋肉痛の予防に役立ちます。
- 練習中に水分補給と栄養補給をする:ランニング中は汗で水分やミネラルが失われます。そのため、定期的に水分補給をすることが重要です。水分補給は、15〜20分ごとにコップ1杯程度が目安です。また、長時間走る場合は、エネルギー源となる糖分や電解質も補給する必要があります。スポーツドリンクやエネルギージェルなどがおすすめです。
- 練習の記録をつける:自分の走った距離や時間、ペース、心拍数などを記録しておくと、自分の成長や課題がわかります。記録は手書きでも良いですし、スマートフォンやスマートウォッチなどのアプリやデバイスを使っても良いです。記録を見返すことで、次の練習計画や目標設定に役立ちます。
まとめ
- マラソンに挑戦するには、自分のレベルや目標を把握し、適切な大会や距離を選ぶことが大切です。
- 練習計画は、導入期、改善期、鍛錬期、調整期の4つのフェーズに分けて考えましょう。
- 練習を実行するときには、練習の質と量のバランス、練習の種類の変化、練習の前後の準備と回復、練習中の水分と栄養の補給、練習の記録のつけ方に注意しましょう。
- マラソンは楽しく走ることが一番です。自分のペースで、自分の目標に向かって、頑張りましょう!