マラソンは、自分のペースで走ることが大切ですが、周りのランナーとの競争心もありますよね。
特に、自分よりも遅いと思っていた人に抜かれるときは、ショックや焦りを感じることがありませんか?
マラソンで抜かれるときの心理と対処法について、考えてみましょう。
マラソンで抜かれるときの心理の種類
マラソンで抜かれるときに感じる心理は、人によってさまざまですが、大きく分けて以下の3つの種類があると言えます。
- 比較的ポジティブな心理
- 比較的ネガティブな心理
- 比較的中立的な心理
比較的ポジティブな心理とは、抜かれることを刺激やチャレンジと捉えて、逆にやる気や集中力が高まるような心理です。
例えば、「あの人は速いな。自分も頑張ろう」「抜かれたら抜き返すぞ」「このペースだと自己ベストが出せるかも」というような考え方です。このような心理は、自分に自信があったり、目標が明確だったりする場合に生じやすいと考えられます。
比較的ネガティブな心理とは、抜かれることを恥ずかしいや悔しいと感じて、落ち込んだり焦ったりするような心理です。例えば、「あの人に負けたくないのに」「自分は遅すぎる」「もうダメだ」というような考え方です。このような心理は、自分に自信がなかったり、目標が曖昧だったりする場合に生じやすいと考えられます。
比較的中立的な心理とは、抜かれることを特に気にしないで、自分のペースを保つような心理です。
例えば、「あの人はあの人で、自分は自分でいい」「抜かれても関係ない」「自分の計画通りに走ろう」というような考え方です。このような心理は、自分の能力や目標に対して現実的だったり、ランニングを楽しんでいたりする場合に生じやすいと考えられます。
マラソンで抜かれるときの心理の影響
マラソンで抜かれるときに感じる心理は、その後の走りにも影響を与えます。一般的には、比較的ポジティブな心理や比較的中立的な心理はパフォーマンスを向上させる可能性が高く、比較的ネガティブな心理はパフォーマンスを低下させる可能性が高いと言えます。
比較的ポジティブな心理や比較的中立的な心理は、ランニング中に必要なエネルギー源であるグリコーゲン(筋肉や肝臓に貯められている糖質)の消費を抑える効果があります。
これは、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を減らすことで起こります。コルチゾールはグリコーゲンの分解を促進する働きがあるため、コルチゾールが少なければグリコーゲンが長持ちします。グリコーゲンが長持ちすれば、疲労や筋肉痛を遅らせることができます。
比較的ネガティブな心理は、ランニング中に必要なエネルギー源であるグリコーゲンの消費を増やす効果があります。
これは、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増やすことで起こります。コルチゾールが多ければグリコーゲンの分解が早まります。グリコーゲンが早くなくなれば、疲労や筋肉痛を早めることになります。
マラソンで抜かれるときの対処法
マラソンで抜かれるときに感じる感情は、その場でコントロールすることが難しい場合があります。しかし、その感情が走りに悪影響を及ぼすことを防ぐためには、以下のような対処法が有効です。
- 自分のペースを守る
- 自分の目標を思い出す
- 呼吸を整える
- 前向きな言葉を唱える
- 楽しく走る
自分のペースを守ることは、マラソンで最も重要なことです。他人に合わせて速く走ろうとすると、疲労や故障のリスクが高まります。
また、他人に合わせて遅く走ろうとすると、モチベーションや集中力が低下します。自分が設定したペースプランや心拍数などを参考にして、自分の体調や感覚に忠実に走りましょう。
自分の目標を思い出すことは、マラソンでモチベーションを保つことです。他人に抜かれても、それが自分の目標達成に関係なければ気にしないようにしましょう。
例えば、自分は完走を目指しているのであれば、速い人に抜かれても問題ありません。逆に、自分はタイムを目指しているのであれば、遅い人に抜かれても問題ありません。自分が何のために走っているのかを常に意識して、自分の目標に向かって走りましょう。
呼吸を整えることは、マラソンでリラックスすることです。他人に抜かれると、緊張や焦りなどのネガティブな感情が高まります。
その結果、呼吸が浅くなったり、乱れたりすることがあります。呼吸が乱れると、酸素の供給が不足し、筋肉や脳に疲労が蓄積しやすくなります。
呼吸を整えるためには、深くゆっくりと息を吐きながら、鼻から吸って口から吐くようにしましょう。呼吸を整えることで、心拍数や血圧も下がり、リラックス効果が得られます。
前向きな言葉を唱えることは、マラソンでポジティブになることです。他人に抜かれると、自分を責めたり、あきらめたりするようなネガティブな言葉が頭に浮かぶことがあります。そのような言葉は、自分のパフォーマンスを下げるだけでなく、楽しく走ることを妨げます。
前向きな言葉を唱えるためには、自分の長所や成功体験を思い出したり、応援してくれる人の顔や声を想像したりしましょう。前向きな言葉を唱えることで、自信ややる気が高まり、ポジティブな感情が生まれます。
楽しく走ることは、マラソンで最も大切なことです。他人に抜かれても、それを悪いことだと思わずに、刺激やチャレンジだと思いましょう。
また、周りの景色や音楽、応援などを楽しんだり、笑顔で走ったりしましょう。楽しく走ることで、エンドルフィンなどの快感ホルモンが分泌され、痛みや疲労を和らげる効果があります。
まとめ
マラソンで抜かれるときの心理と対処法について紹介しました。マラソンで抜かれることは避けられないことですが、それを上手に乗り越えて自分の走りを楽しめるようになれば、マラソンの魅力もさらに増します。
自分のペースを守り、自分の目標を思い出し、呼吸を整え、前向きな言葉を唱えて楽しく走りましょう!