マラソン ぬけぬけ病とは何か?その原因と対策を解説

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マラソンを始めたり、続けたりする人にとって、ぬけぬけ病という言葉は聞き慣れないかもしれません。

しかし、この病気は長距離ランナーに多く見られるもので、走ることができなくなるほどの深刻な症状を引き起こすことがあります。

では、ぬけぬけ病とは何なのでしょうか?その原因と対策について解説します。

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ぬけぬけ病とは?

ぬけぬけ病は、走っている時に片方の脚に力が入らなくなったり、外側に重心が逃げてしまったり、脚が棒のようになったり、コントロールできなくなったりするという症状です。

この力の入らない感覚は、選手を苦しめて速く走れなくなったり、転倒したり、怪我をしたりするリスクを高めます。思うように走れなくなることで、精神的にも不安やストレスを感じることがあります。

ぬけぬけ病は、長距離ランナーに多く見られるもので、特にマラソンや駅伝などの長時間走る競技において発症することが多いです。しかし、中距離や短距離の選手や一般のランナーにも起こる可能性があります。また、男女や年齢に関係なく発症することがあります6。

ぬけぬけ病は、一般的には「動作特異性局所ジストニア」という医学用語で呼ばれています。ジストニアとは、無意識に筋肉が持続的に収縮してしまうことで、体の一部が暴走してしまう状態です。

動作特異性とは、特定の動作をする時だけジストニアが起こることを意味します。例えば、ピアノやギターなどの楽器演奏や書字などの細かい動作をする人にもジストニアが起こることがあります。

ぬけぬけ病の原因とは?

ぬけぬけ病の原因は、現在も完全には解明されていません。しかし、いくつかの要因や仮説が考えられています。以下に主なものを挙げます。

  • 脳や神経系の異常:ジストニアは、脳や神経系の働きが乱れることで起こると考えられています。特に大脳基底核という部分が重要で、この部分は筋肉の収縮や弛緩を調節する役割を担っています。大脳基底核が正常に働かないと、筋肉の動きが制御できなくなります。大脳基底核の働きが乱れる原因としては、遺伝的要因や脳卒中や脳炎などの後遺症、薬物の影響などが考えられます。
  • 肉体的な負担や怪我:ぬけぬけ病になる前に、何らかの肉体的な負担や怪我をしていることが多いです。特に脚や腰などの筋肉や関節に痛みや炎症があると、走る時に無意識に力を抜いたり、姿勢を変えたりすることがあります。これが長期間続くと、脳がその動きを覚えてしまい、正常な動きを忘れてしまうことがあります。また、筋力や柔軟性の低下やバランス能力の低下も、ぬけぬけ病の原因になる可能性があります。
  • 精神的なストレスや不安:ぬけぬけ病は、精神的なストレスや不安が大きく影響すると言われています。特に競技に対するプレッシャーや自信の喪失、恐怖心などが強いと、ぬけぬけ病の症状が悪化することがあります。また、ぬけぬけ病になってしまったこと自体がストレスや不安の原因になり、悪循環に陥ることもあります。

ぬけぬけ病の対策とは?

ぬけぬけ病は、完全に治すことは難しいと言われていますが、改善することは可能です。そのためには、以下のような対策を行うことが大切です。

医師や理学療法士などの専門家に相談する:ぬけぬけ病は、自己判断や自己治療で対処することはおすすめできません。まずは医師や理学療法士などの専門家に相談し、正確な診断や評価を受けることが重要です。専門家は、ぬけぬけ病の原因や程度を把握し、適切な治療法やリハビリテーションプログラムを提案してくれます。

走り方やフォームを見直す:ぬけぬけ病は、走り方やフォームに問題があることも原因の一つです。例えば、足の着地位置や角度、足の回転速度や幅、上半身の姿勢や揺れなどをチェックすることができます。走り方やフォームを見直すことで、筋肉の負担を減らしたり、バランス感覚を高めたりすることができます。専門家やコーチからアドバイスを受けることも有効です。

体力や筋力を向上させる:ぬけぬけ病は、体力や筋力の低下も影響することがあります。特に脚や腰などの筋力は重要で、これらの筋力が低下すると、走る時に安定感やパワーが失われることがあります。また、筋肉の疲労や痛みも増えることがあります。そのため、体力や筋力を向上させることは、ぬけぬけ病の改善に役立ちます。体力や筋力を向上させるためには、以下のようなトレーニングを行うことができます。

インターバルトレーニング:インターバルトレーニングとは、高強度と低強度の運動を交互に行うトレーニングです。高強度の運動では、心拍数や呼吸数を上げて、有酸素運動の効果を高めます。低強度の運動では、心拍数や呼吸数を下げて、回復する時間を作ります。インターバルトレーニングは、体力や持久力を向上させるだけでなく、脂肪燃焼や代謝も促進します。インターバルトレーニングの例としては、以下のようなものがあります。

    • 30秒間全力で走って、1分間ゆっくり歩く。これを10回繰り返す。
    • 1分間全力で走って、2分間ゆっくり歩く。これを5回繰り返す。
    • 2分間全力で走って、4分間ゆっくり歩く。これを3回繰り返す。

筋力トレーニング:筋力トレーニングとは、筋肉に負荷をかけて、筋肉量や筋力を増やすトレーニングです。筋力トレーニングは、走る時に必要なパワーやスピードを向上させるだけでなく、怪我の予防や姿勢の改善にも効果があります。筋力トレーニングの例としては、以下のようなものがあります。

    1. スクワット:足やお尻の筋肉を鍛える基本的な動作です。足を肩幅に開いて立ち、背筋を伸ばします。息を吐きながらゆっくりと膝を曲げてお尻を下げます。膝がつま先より前に出ないように注意します。息を吸いながら元の姿勢に戻ります。これを10回繰り返します。
    2. ランジ:足やお尻の筋肉を鍛える動作です。足を揃えて立ち、背筋を伸ばします。右足を前に大きく踏み出し、左足は後ろに伸ばします。息を吐きながら右足の膝と左足の膝が直角になるように体を下げます。右足の膝がつま先より前に出ないように注意します。息を吸いながら元の姿勢に戻ります。左右交互に10回ずつ繰り返します。
    3. プランク:お腹や背中の筋肉を鍛える動作です。うつ伏せになり、肘とつま先で体重を支えます。背中からお尻まで一直線になるように体を伸ばします。お腹に力を入れて体を浮かせないようにします。この姿勢を30秒間キープします。

プランクは、お腹や背中の筋肉を鍛えるだけでなく、姿勢やバランスの改善にも効果があります。プランクを行う時には、以下のようなポイントに注意することが大切です。

  • 首や肩に力を入れない:プランクを行う時には、首や肩に力を入れてしまいがちですが、これは筋肉の緊張や痛みの原因になります。首や肩はリラックスさせて、頭と背中とお尻が一直線になるようにします。
  • 肘と肩の位置を揃える:プランクを行う時には、肘と肩の位置を揃えることが重要です。肘と肩の位置がずれると、体の重心が崩れてバランスが悪くなります。肘と肩の位置を揃えることで、体の安定性や効率性を高めます。
  • 膝や腰を曲げない:プランクを行う時には、膝や腰を曲げてしまうことがありますが、これはお腹や背中の筋肉の負荷を減らしてしまいます。膝や腰は伸ばして、お腹に力を入れて体を浮かせないようにします。
  • 呼吸を止めない:プランクを行う時には、呼吸を止めてしまうことがありますが、これは血圧や心拍数の上昇や酸素不足の原因になります。呼吸は自然に深く行って、血液や酸素の循環を促進します。

まとめ

ぬけぬけ病とは、走る時に片方の脚に力が入らなくなるという症状です。ジストニアという脳や神経系の異常や、肉体的な負担や怪我、精神的なストレスや不安などが原因と考えられています。

ぬけぬけ病を改善するためには、専門家に相談したり、走り方やフォームを見直したり、体力や筋力を向上させたりすることが大切です。

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