マラソンでサブ3(3時間以内)を達成することは、多くのランナーにとって憧れの目標です。
しかし、夏は暑さや湿度、日差しによって走ることが辛くなりますし、タイムも落ちやすくなります。
そこで、夏のマラソン練習でサブ3を目指すためには、どのようなコツやメニューがあるのでしょうか?
この記事では、夏のマラソン練習でサブ3を目指すために必要なことを以下の4つのポイントに分けて紹介します。
- 夏場の走り方
- 夏場の体調管理
- 夏場のスピード練習
- 夏場のロング走
それでは、一つずつ見ていきましょう。
夏場の走り方
夏場は気温が高くなると、体温調節が難しくなります。体温が上がると血液中の酸素濃度が低下し、筋肉に十分な酸素が届かなくなります。
その結果、心拍数や呼吸数が上昇し、疲労感や息切れが強くなります。
また、汗をかくことで水分や電解質が失われると、脱水や熱中症になるリスクも高まります。
そこで、夏場の走り方では以下のことに注意しましょう。
- ペースを落とす
- 水分補給をする
- 日陰や涼しい時間帯を選ぶ
- 日焼け止めや帽子などで紫外線対策をする
ペースを落とすというのは、夏場は冬場よりも1kmあたり15~20秒ほど遅く走ることを意味します。例えば、冬場にキロ4分15秒で走れるペースなら、夏場はキロ4分30秒~35秒で走るようにします。
これは、体温調節によるエネルギー消費や酸素不足による負荷を軽減するためです。無理して速く走ろうとすると、逆効果になります。
水分補給をするというのは、汗で失われた水分や電解質を補うことです。特に長時間走る場合は、30分~1時間ごとに500ml程度の水やスポーツドリンクを飲むようにしましょう。
また、走る前や走った後も水分補給を忘れないようにします。
日陰や涼しい時間帯を選ぶというのは、暑さや日差しによるストレスを減らすことです。夏場は朝早くや夕方以降、または曇りや雨の日などがおすすめです。日中に走る場合は、木陰や川沿いなどの涼しい場所を選びましょう。
日焼け止めや帽子などで紫外線対策をするというのは、肌や目の健康を守ることです。夏場は紫外線が強くなりますので、日焼け止めを塗ったり、帽子やサングラスをかけたりしましょう。
また、長袖や長ズボンなどの衣類も紫外線対策になります。
夏場の体調管理
夏場は暑さや湿度によって、体調を崩しやすくなります。特に熱中症は重篤な場合には死に至ることもありますので、注意が必要です。熱中症の症状には以下のようなものがあります。
- 頭痛やめまい
- 吐き気や嘔吐
- 筋肉のけいれんやこむら返り
- 意識の混濁や錯乱
- 発汗の減少や皮膚の赤み
これらの症状が出たら、すぐに走るのをやめて涼しい場所に移動し、水分補給をして休みましょう。重症な場合は医療機関に受診する必要があります。
熱中症を予防するためには、以下のことが大切です。
- 水分補給をこまめにする
- 塩分補給をする
- 適度な休憩を取る
- 暑さに慣れる
水分補給をこまめにするというのは、前述した通りです。塩分補給をするというのは、汗で失われた塩分も補うことです。スポーツドリンクや経口補水液などがおすすめです。また、食事でも塩分を摂るようにしましょう。
適度な休憩を取るというのは、無理せずに自分の体調に合わせて走ることです。特に長時間走る場合は、途中で歩いたり休んだりしても構いません。無理して走り続けると、体温が上昇しすぎて危険です。
暑さに慣れるというのは、徐々に暑さに対する耐性をつけることです。最初から暑い時間帯や場所で走ろうとしないでください。まずは涼しい時間帯や場所で走って、徐々に暑さに慣れていきましょう。
夏場のスピード練習
サブ3を目指すためには、スピード能力も必要です。しかし、夏場は暑さや湿度でスピードが出にくくなりますし、無理して速く走ると体調を崩すリスクも高まります。
そこで、夏場のスピード練習では以下のことに注意しましょう。
- 適切な強度と頻度を選ぶ
- 短い距離やインターバルを取り入れる
- スピード練習の前後に十分なウォーミングアップとクールダウンをする
適切な強度と頻度を選ぶというのは、自分の体力や目標に合わせてスピード練習を行うことです。夏場は暑さや湿度で体に負担がかかりますので、冬場よりも強度や頻度を落とす必要があります。
一般的には、週に1~2回、最大心拍数の80~90%程度の強度でスピード練習を行うと良いでしょう。
また、スピード練習の日は他のトレーニングを控えたり、休養日を設けたりして、体の回復を優先しましょう。
短い距離やインターバルを取り入れるというのは、夏場は長い距離や連続したスピード走よりも、短い距離やインターバル(走ったり歩いたりする交互運動)の方が効果的で安全だということです。
例えば、400mや800mなどの短い距離を何本か走ったり、1分間走って1分間歩くなどのインターバルを何セットか行ったりします。
これらのメニューは、スピード感や筋力を高めるだけでなく、体温が上がりすぎないように調節することもできます。
スピード練習の前後に十分なウォーミングアップとクールダウンをするというのは、筋肉や関節を柔らかくして怪我を防ぐことです。
スピード練習の前には、軽くジョギングしたりストレッチしたりして体を温めましょう。
スピード練習の後には、ゆっくりジョギングしたりストレッチしたりして体を冷やしましょう。
また、水分補給や栄養補給も忘れないようにします。
まとめ
夏場は暑さや湿度でマラソン練習が大変ですが、サブ3を目指すためには効果的なトレーニングが必要です。
この記事では、夏場の走り方、体調管理、スピード練習、ロング走の4つのポイントについて紹介しました。
夏場のトレーニングで身につけたスピード能力や耐久力は、秋冬のレースで発揮できます。夏場のマラソン練習でサブ3に近づきましょう!