毛糸というとウールやコットンというイメージがあるかもしれません。しかし、毛糸には様々な種類があり、中にはシルクの毛糸もあります。シルクの毛糸には、どんな魅力があるでしょうか。シルクの魅力を、毛糸の種類の紹介と一緒にお伝えします。
毛糸は動物系のもの、植物系のもの、人工的なものの3種類に分けることができます。動物系の毛糸の中には、羊の毛でできたウール、やぎの毛でできたカシミヤ、うさぎの毛でできたアンゴラなどがあります。植物系の毛糸の中にはコットン、リネンなどが含まれます。人工的な毛糸というと、アクリル、ポリエステルなどが、その中に含まれます。
シルクに光沢がある理由
シルクは蚕が作ったものなので、動物系の毛糸に属します。シルクの一番の特徴は、何と言っても美しい光沢です。絹糸の構造が、シルクに光沢がある要因です。生糸の繊維部分の断面は、三角形になっています。この形がプリズムの働きをして、入ってきた光を反射したり、拡散したりします。これがシルクに光沢がある理由です。
肌触りが良い理由は?
シルクの毛糸の魅力は光沢だけではありません。シルクには他にも色々な魅力があります。その魅力の1つは、肌触りの良さです。シルクの成分が肌触りの良さをもたらします。シルクはフィブロインと呼ばれるタンパク質でできています。つまり、シルクは人間の肌と同じ成分でできている、ということです。そのため、肌触りが良いのです。
シルクは薄くても温かさを保つ
シルクは夏でも、冬でも快適に過ごすことのできる素材です。シルクは吸湿性に優れているため、汗をかいても余分な水分はすぐに放出します。また、シルクの繊維には、多くの小さな気泡が含まれています。それらの気泡には断熱効果があり、シルクが温かい要因になっています。こうしたシルクの断熱効果の高さが、素材が薄くても温かさを保てる秘訣です。
静電気が発生しにくく、紫外線に強い
合成繊維は、繊維と繊維の摩擦により静電気を発生することがあります。それとは対照的に、シルクは静電気を発生しにくい素材で、静電気による不快感を味わうことはありません。また、紫外線に強いのもシルクの特徴です。UVカット効果があるので、紫外線の強い時期に外出するときには、シルクでできた服はおすすめです。さらに、シルクはウールやコットンよりも、伸びに強いので耐久性があります。
毛糸はたくさんの種類があり、それぞれに特徴があります。シルクは良い特徴が色々ある毛糸です。ですから、シルクの毛糸を積極的に取り入れるのはいかがでしょうか。人工的な毛糸と比較するなら、価格は安くはありません。しかし、シルクはそれだけの価値があります。毛糸を選ぶ際には、ぜひシルクも検討するようにおすすめします。